投資信託と株式投資の違いとは?わかりやすく解説!
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部です。
「投資信託」と「株式投資」は、類似点がありますが特徴の異なる資産運用方法です。どちらも伝統のある投資方法で、多くの投資家が資産形成のために選択しています。
しかし、「投資信託と株式投資の違いが曖昧」「それぞれどのような特徴があるのか知りたい」と思われる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、投資信託と株式投資の違いを詳しく解説します。あわせて、株式と似ている債券についても解説しますのでぜひご一読ください。
株式と投資信託の違いとは?
株式投資と投資信託はどちらも代表的な投資手法です。初心者からプロの投資家まで多くの方が選択する方法ですが、これらの間には大きな違いがあります。
- 運用する人の違い
- 手数料の違い
- 分散投資の投資ができる
違いについて1つずつ詳しく解説していきます。
運用する人の違い
株式投資において、出資した資金を運用するのは自分自身です。投資する価値があると感じる投資先(個別銘柄)を、自分でリサーチし選択しなければなりません。経験や知識が豊富な方にとっては自由に選択できる方法ですが、初心者の方にはハードルが高いでしょう。
それに対し、投資信託において運用を行うのはプロの投資家です。投資するファンドを選ぶ必要はありますが、どの商品に投資するかはプロに一任できます。自分よりもプロに任せて運用したい方には非常に安心感のある方法でしょう。
また、株式投資は直接企業に出資して自分で運用するため、投資先の企業オーナーとしての権利を与えられます。投資信託では間接的な出資なためオーナーとしての権利は与えられない点にも違いが見られます。
手数料の違い
投資信託においてかかる手数料は、購入時、管理・運用時、解約時に分けられます。購入時には購入時手数料、解約時には信託財産留保額や換金(解約)手数料という手数料がかかります。また、投資信託はプロに管理・運用を一任するため、信託報酬という、資産の管理・運用を任せるために手数料もかかります。
一方で、株式投資にも売買手数料がかかります。しかし、資金の運用は自分自身で行うために信託報酬のような運用にかかる手数料はかかりません。これは投資信託と大きく違う点です。
しかし、商品や企業によっては、これらの手数料がかからない場合や金額が大きく異なることがあります。手数料だけでどちらがお得かは判断できないので注意しましょう。
分散投資の投資ができる
分散投資とは、投資する資産や地域、タイミングなどをある一点に集中させることなく複数に分散して投資することです。1点に集中して投資すると、銘柄価格が高いときや暴落の直前に購入してしまった場合に大きな損失が出るかもしれません。分散投資ではリスクも分散でき、より安全に投資できます。
株式投資では個別株を購入することからスタートします。自分で複数の銘柄を買い集めないと分散投資はできません。初心者にとっては難易度も高いことでしょう。一方で投資信託では、プロが株式や債券に分散投資してくれますので簡単に分散投資ができます。商品によって、地域や企業の種類が偏らないように設定されているので安心できるでしょう。
株式と債券の違いとは?
株式と債券には以下のような違いがあります。
- リスクとリターンの大きさ
- 利益の発生の仕方が違う
それぞれの違いを理解して、自分の投資スタイルに合う方を選択する必要があるでしょう。
リスクとリターンの大きさ
株式投資と債券はリスクとリターンの大きさに違いがあります。債券には満期が設定されているため償還日には投資額が全額返金されます。会社の倒産などがない限り大きな損失は起こりにくいため株式に比べてリスクは小さいでしょう。ただし、利息以外からの利益はほぼ期待できないため、リターンも大きくありません。
一方で株式投資では、業績向上による株価の上昇や配当金などから利益を得られます。債券のように満期がないので売らずに持ち続けられ、そのリターンは無限大です。ただし、株式価格の変動幅は債券の金利変動よりも大きいため、リターンの分損失が大きくなるリスクもあります。
利益の発生の仕方が違う
債券では、投資家が国や地方自治体などに対してお金を貸す形のため、一定の利率に定められた利子で利益を得ます。売買益で利益が得られる可能性もありますが、価格上限幅は株式と比べると小さいです。また、その他にも償還益などもかかることがあります。
一方で、株式は主に売買益と配当金で利益を得る方法です。株価は企業の業績や世界の経済状況、景気などにより常に変化します。「安く買って高く売る」のような形で売買益を得られます。また、投資家に対して配当金を配布している会社もあるので、売買益と配当金を得られる可能性もあります。
そもそも投資信託とは?
投資信託とは資金投資で利益を得る金融商品の1つです。運用会社が設定する投資信託が販売会社を通じて売買され資金が集まります。投資の専門家は集められた資金を投資信託の基金とし、国内外の株式などに分散投資して得られる運用成果を投資家に分配します。
少額から始められプロの手により分散投資が可能なため、時間や資金に余裕のない方でも成果を得られる可能性が高まります。短期間で大きなリターンを得られる方法ではありませんが、堅実な投資を長期間続けられる方法といえるでしょう。
しかし、運用成績は市場の環境や相場などにより変動するため、損失が出ることも考慮しなければなりません。投資信託は元本が保証される金融商品ではないので注意しましょう。
そもそも株式投資とは?
株式投資は株式といわれる証券を売買して利益を得る投資手法です。投資家は企業が資金を調達するために発行する「株式」を購入することで出資者の一員となり、オーナーの権利や配当金・株主優待を受け取る権利を得られます。
株式投資は比較的短期間で大きなリターンを得たい方におすすめな方法です。投資信託とは異なり好きな銘柄に集中投資できるため、株価の変動によっては短期間で大きなリターンを得られる可能性があります。
ただし、自分で個別銘柄を選択して注文を出したり細かく分析したりと、一定以上の時間と手間をかけなければなりません。また、分散投資は自分で行わなければならず、必要な資金額が高いため集中投資によって大きな損失が出るリスクを考慮しておきましょう。
そもそも債券とは?
債券とは、国や地方自治体、企業などが投資家からお金を借りる(資金を調達する)際に発行される借用証書のようなものです。国が発行する国債、地方自治体が発行する地方債、企業が発行する社債などがあります。
満期と呼ばれる期限が定められており、償還日には額面金額が投資家に払い戻されます。それまでの期間中は利子をもらえるため、投資家は最終的に払い戻される金額と利子を受け取れる仕組みの金融商品です。満期があるために株式投資よりも安全性が高い方法です。
しかし、発行元の経済情勢悪化や経営悪化・破綻により、利息支払いが遅れたり元本割れが起きたりする恐れもあります。発行元の分析・調査は充分にしておく必要があるでしょう。
投資信託と株式投資を始めるなら口座開設から
投資信託や株式投資を始める場合は、まずは口座開設から始めましょう。口座とは、銀行口座とは別に開設する証券口座のことです。株式投資や投資信託を売買するときは証券口座が必要になります。インターネットが普及したことで、必要書類がそろえばネットでも簡単に口座開設できますので、まずは証券口座を開設することから始めましょう。
また、リスクの低い投資方法として不動産クラウドファンディングもおすすめです。専門用語集や複数のファンドを比較できるなど、初心者におすすめの方法です。
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【監修者】FP1級技能士 永田智睦
信用金庫勤務後、独立系FP事務所を経営。金融業界で16年の実績がある。年間300件以上の個人事業や中小企業の相談に対応しつつ、個人のお金にもフォーカスをあて、経営者と企業が豊かな人生になるように全力でサポートしている。CFP資格、PBコーディネーターの資格も保持。
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部
金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。