定期預金を解約したらどうなる?デメリットや方法を解説
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部です。
「まとまったお金が必要なので定期預金を解約したい」「定期預金を途中で解約したら損をするかどうか知りたい」などと、定期預金についてお悩みの方も多いのではないでしょうか。
定期預金で資産運用しようと考えていたけれど、まとまったお金が必要なので解約したいという方は少なくありません。
そこで本記事では、定期預金の解約のデメリットや解約方法を銀行や預け期間など条件別に解説しています。
定期預金の解約について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
定期預金とは?
定期預金とは、はじめに預け入れ期間を決めて利用するタイプの預金です。
満期日まで自由に引き出すことは原則できません。しかしその分、普通預金より金利が高く設定されています。
また、定期預金を利用する際は手数料がかかりません。
預け入れの期間は銀行によって異なりますが、最短1ヶ月から、3ヶ月や6ヶ月、1年〜10年などの選択肢があり、将来の予定や目的に向けて期間を選ぶのが一般的です。
最大のメリットは元本割れのリスクがないことでしょう。預金保険制度があるので、万が一金融機関が破綻しても1金融機関につき預金者1人当たり元本1,000万円までと破綻日までの利息の保証があります。
定期預金の解約方法!解約したらどうなる?
定期預金の満期後や、予定していなかった出費で中途解約したい場合には、どのようにしたらいいのかわからないと悩む方も多いと思います。
定期預金の解約の種類や、解約方法を以下で解説します。
中途解約
中途解約は、満期に達する前に定期預金を解約する方法です。
解約手続きは、銀行の窓口やインターネットバンキングでも行うことができますが、ATMは一部の金融機関のみになります。
定期預金は、満期まで継続するのを前提としているため、普通預金よりも金利が高くなっています。
所定の手続きを行えば中途解約できますが、受け取れる金利は、当初の金利よりも低い利率となる場合が多いです。
満期解約予約
定期預金の「自動継続」を選択していた場合、預け入れ期間終了後でも自動解約とはなりません。
長く資産運用しようと自動継続にしていたものの、次の満期で引き出したい時には、解約の予約ができます。
満期解約予約は、満期後に解約となるため、中途解約とは異なります。当初の予定通りの金利が適用され、中途解約のように金利を変更される恐れはありません。
満期解約予約後は、満期日に指定の普通預金口座に元金と利息が入金されます。
一部解約
満期に達していない定期預金の一部のみを解約して引き出す方法を一部解約と言います。
一部解約は、一定の条件をクリアしていれば可能ですが、認めていない金融機関も多いので、注意が必要です。
一部解約が可能になるのは、以下の条件を満たす場合などになります。
- 自由引出型、一部解約可能型の定期預金
- 一定期間が経過している
- 定期預金の金額が高額
一部解約するお金は、中途解約と同じ金利が適用される傾向にあります。
満期解約
満期解約は、指定した預け入れ期間が満了した時点で定期預金が解約される方法です。
満期解約の場合、特別な手続きは必要なく、元金と利息が自動的に普通口座に入る仕組みとなっています。満期日の午前中には普通口座に入っているので、その日中に引き出せます。
しかし、自動的に普通口座に元金と利息が入るのは定期預金の自動解約型を選んだ場合のみです。
自動継続型を選んだ場合は、同じ期間の定期預金に再度自動的に預け入れられます。
定期預金解約のデメリット
定期預金を解約した際のデメリットは以下の通りです。
- 中途解約の場合、通常の金利ではなく、低い利率で金利が計算される
- 仕組預金の場合は、解約手数料がかかる可能性がある
- 仕組預金の場合は、元本割れする可能性がある
仕組預金とは、預金する人がリスクを取る代わりに通常より高い金利が設定されている預金です。仕組預金は、預金保証制度の対象ではないため、金融機関が倒産した場合、預金が返ってきません。
定期預金は満期になったらどうなる?
定期預金が満期を迎えると、「自動解約」と「自動継続」のどちらかで扱われます。定期預金にお金を預け入れる時点で、どちらかを決定するのが大半です。
定期預金が満期後自動的に解約されるのが、「自動解約」です。満期後に、普通預金に、元本と利息が振り込まれます。
「自動継続」には、最初に預けた元本だけが新たな定期預金の元本になる「元本自動継続」と、元本と利息の両方が新たな定期預金の元本になる「元利自動継続」があります。
定期預金解約に必要なもの
定期預金の解約手続きは、銀行の窓口もしくはインターネットバンキングで行えます。
必要なものや、ATMでの手続きが行えるかは金融機関によって異なるので、前もって各金融機関に確認しておきましょう。
以下に定期預金解約手続きに必要となる一般的なものをご紹介します。
- 定期預金通帳、預金証書
- 届出印
- キャッシュカードもしくは顔写真つきの本人確認書類
定期預金口座の開設時の金融機関に届出している印鑑が必要です。金額や取引内容によっては、キャッシュカードや本人確認書類が不要となる場合もあります。
本人以外でも定期預金を解約できる?
定期預金の解約は契約した本人以外は行えませんが、特別な事情がある場合は、代理人が解約できるケースもあります。
代理人が解約手続きする際に必要なものは以下の通りです。
- 預金者本人の本人確認書類
- 預金者本人の金融機関届出印
- 代理人の本人確認書類
- 委任状
代理人が用意する委任状は、大半の場合、金融機関ごとにフォーマットが用意されています。
金融機関によって必要なものが異なるため、事前に問い合わせておきましょう。
ゆうちょでの定期預金解約方法
ゆうちょ銀行での定期預金の解約は全国の郵便局の貯金窓口またはゆうちょ銀行の窓口で行えます。
手続きの際は、以下のものの準備が必要です。
- 満期を迎えた定額定期貯金証書
- 届け印
- 本人確認書類
本人確認書類は、顔写真付きの公的書類もしくは、顔写真のない証明書類の場合は、追加で公共料金の領収証などの提出を求められます。
代理人が手続きする際は、名義人が自筆で記入した委任状と代理人の本人確認書類、印章が追加で必要です。
また、定期預金の一部を引き出すことはできません。
三菱UFJ銀行での定期預金解約方法
三菱UFJ銀行の定期預金の解約は、支店窓口、ATM、三菱UFJダイレクト(インターネットバンキング)で行えます。
窓口で手続きする際は以下の3点が必要となります。
- 定期預金通帳
- 届出印
- キャッシュカードまたは本人確認書類
三菱UFJダイレクトで定期預金の解約をする際は、1日あたり元金合計で1,000万円以下となり、1,000万円を超える場合は、窓口での手続きとなります。また、ATMでの1日の取引額は、元金合計100万円以内です。
みずほ銀行での定期預金解約方法
みずほ銀行の定期預金は、取引店もしくはみずほ銀行店舗で解約ができます。
定期預金の解約に必要なものは以下の3つです。
- 定期預金通帳
- 届け印
- 本人確認書類
なお、みずほe-口座を利用の方は通帳不要で、印鑑レス口座を利用の方は、印鑑の代わりに普通預金キャッシュカードが必要となります。
また、ATMやみずほダイレクト(インターネットバンキング)では、定期預金の中途解約はできません。
三井住友銀行での定期預金解約方法
三井住友銀行の定期預金の解約は、支店窓口もしくはSMBCダイレクト(インターネットバンキング)で行えます。
SMBCダイレクトでは満期解約、中途解約、満期日の解約予約が行えますが、満期解約と中途解約の場合、元金の合計が5,000万円以下の明細に限るので注意が必要です。
日曜日21時から月曜日7時までを除いて、時間を問わずに手続きができますが、手続き処理時間が異なるので、即時解約したい場合はあらかじめ時間を確認してから行いましょう。
支店窓口では、満期解約と中途解約に手続きが行えます。
以下のものが必要になります。
- 定期預金通帳(または証書)
- 届け印
- キャッシュカード
中途解約の場合は以上の3つのものに加えて、本人確認書類が必要です。
定期預金解約はデメリットをよく考えよう
定期預金の解約は書類を準備すれば、本人の口座に入れるのであれば本人以外の代理人でも行えますし、インターネットバンキングに簡単に解約できる銀行も多いです。
仕組預金は、預金保証制度の対象ではないため、金融機関が倒産した場合、預金が返ってきません。しかし、定期預金はたとえ中途解約であっても、元本割れのリスクなく、解約できます。
また、条件次第では、定期預金の一部解約を認めてくれることもあります。
元本割れの心配のない定期預金は、資産運用初心者におすすめの安全な方法と言えるでしょう。
定期預金以外で安全性の高い資産運用がしたい方には、不動産クラウドファンディングもおすすめです。1口1万円から魅力的な不動産物件に投資できますので、ぜひこちらも検討してみてください。
【監修者】FP1級技能士 永田智睦
信用金庫勤務後、独立系FP事務所を経営。金融業界で16年の実績がある。年間300件以上の個人事業や中小企業の相談に対応しつつ、個人のお金にもフォーカスをあて、経営者と企業が豊かな人生になるように全力でサポートしている。CFP資格、PBコーディネーターの資格も保持。
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部
金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。