資産運用はしないほうがいいのか?デメリットについて解説
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部です。
お金に関する話題が尽きない昨今、保有する資産を将来のために運用して増やそうとする人が増えています。低金利時代の日本では、定期預金で資産を増やすことが難しくなってきているのは事実です。
しかし、「資産運用はしないほうがいいのではないか」「資産運用で失敗したくない」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、資産運用はしないほうがいいのかについて詳しく解説します。資産運用が向かない人の特徴についても解説しますので、ぜひご一読ください。
資産運用はしないほうがいい?デメリットについて
資産運用には投資が必要ですが、投資にはリスクが伴います。資産を増やそうと考えても大きな損失を出してしまっては元も子もありません。資産運用のデメリットを正しく把握しておきましょう。
投資運用は元本保証ではない
投資運用では資産が増えることもあれば、かえって減ってしまうこともあります。これは取り扱う金融商品の価格が常に変動し、将来的にどう変化するか予測ができないからです。つまり、投資運用は元本が保証されません。
たとえば、米国株は長期的な視点でみると常に成長している株ですが、過去にリーマンショックやコロナショックが起きた際には大幅に下落しました。直前に株式を購入して元本割れしてしまった方も多いでしょう。
株式に限ったことではありませんが、多くの金融商品ではいつどのような原因で株価が下がるかは予測ができません。投資運用は元本保証されない点に注意し、リスク・リターンを正しく理解した上で行うことが大切です。
手数料もかかる
資産を投資して運用する際、金融商品ごとに一定の手数料がかかります。たとえば株式投資では、株式の購入時や売却時に売買手数料がかかります。また、投資信託の場合は、売買時の手数料の他に、投資信託を運用するための信託報酬などといった手数料もかかります。
ただし、投資する金融商品によって手数料の金額はさまざまです。売買手数料がかからないものや、信託報酬が他商品と比較して非常に安いものなどもあります。
金融商品のプランを細かく確認することで、「多くの手数料を支払ってしまい資産が増えない」という事態は回避できるでしょう。資産を守るためには、投資の大敵である手数料について正しく理解して対策することが重要です。
すぐにお金が増えるわけではない
投資運用は長期分散投資が基本です。リスクを最小限に抑え、より確実に資産を大きくしていくためです。資産運用に利用されることの多い投資信託や株式投資では、リスクが低い分リターンも小さくなるため資産が大きくなるまでに時間がかかります。
特に、少額から投資を始める方は資産増加までに時間がかかるでしょう。これは、投資額が小さいと複利効果が発揮されにくいためです。どうしてもお金をすぐに増やしたいと考えてしまうかもしれませんが、短期集中投資で資産を増やせる人はほんのわずかしかいません。資産運用は、リスクを広く分散して長い期間をかけて行いましょう。
資産運用をするメリットについて
資産運用はデメリットだけではなくメリットもあります。投資の基礎やリスクを正しく理解して資産運用することで、少額投資からでも大きな資産を得られるでしょう。
複利の効果で資産を増やせる
複利効果とは、運用により得た利益を再投資していくことで、利益が利益を生んでおおきくなっていく効果のことを言います。複利と対比される単利は、元本だけに利益がついていくことです。以下に単利と複利の違いについて示します。
500万円を年率5%で運用した場合
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | |
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単利 | 525万円 | 550万円 | 575万円 | 600万円 | 625万円 | 650万円 |
複利 | 525万円 | 551万円 | 578万円 | 607万円 | 638万円 | 670万円 |
このように複利効果を利用すれば、長い時間をかけることで資産を増大できます。
不労所得を感じられる
不労所得とは自らが労働しなくても、株式や不動産などの資産から受け取れる一定の所得を言います。つまり、自分で働かなくてもお金がもらえる仕組みのことです。寝ていてもお金をもらえるのはとても魅力的です。
不労所得を得られる投資方法として、不動産投資や株式投資、投資信託などが有名です。不動産投資は家賃収入などの不労所得が得られます。高配当株式投資では、資産の金額に応じた配当金を不労所得として受け取れます。また、投資信託では実際に不労所得を受け取るわけではありませんが、利益の分だけ不労所得を感じられるでしょう。
ただし、十分な不労所得を得られるようになるまでは、それなりに労力や資産額が必要になりますので注意が必要です。
政治・経済・国際情勢にも興味が持てる
資産運用する場合、株価の変動やファンドの値動きを予測したり大きなリスクに備えたりするために、世界の状況に興味を持ちやすくなることもメリットの1つです。投資する金融商品の種類はさまざまですが、そのほとんどが世界の製紙・経済・国際情勢に深く関係しています。世界の状況次第でこれらの価格は上下するということです。
世界では過去にも戦争や不況、新しいイノベーションの誕生といったさまざまな出来事があり、そのたびに金融商品の価格は上昇と下落を繰り返してきました。国内だけでなく世界の経済や政治に目を向けることで、リスクを回避しながら安定した資産運用ができる可能性が高まります。
資産運用は、世界の政治・経済・国際情勢に関心を持つための大きなきっかけになるでしょう。
資産運用をやめたほうがいい人の特徴
将来のために注目されている資産運用ですが、中には投資に向かずやらない方がいい方もいるでしょう。以下にあてはまる方は資産運用がおすすめされない可能性があります。
- 生活の余裕資金がない人
- 必ずお金が増えると思っている人
生活の余裕資金がない人
生活資金に余裕がない、あるいは赤字のまま生活している方は資産運用を避けるべきでしょう。資産運用は、最低限の生活が確保された状態で余剰資金を使って行うのが基本です。いくら資産を増やしたいといっても、生活資金まで投資に回してしまうと緊急時の資金が足りないといった危険な状況に陥ってしまう恐れがあります。
また、資金の余裕は精神的なゆとりにも影響します。株式やファンドは常に価格が変動しており、当然下落することもあります。余裕がない状態で、損失が出てしまっては気が気ではありませんよね。資産運用は余裕をもって始めましょう。
必ずお金が増えると思っている人
投資で必ず資産が増えると思っている方は注意が必要です。資産運用のデメリットでもありますが、資産運用に使われる金融商品はそのほとんどで元本保証されていません。値動きによって利益を得られることも損失が出てしまうこともあります。
資産運用で利益を出すためには投資について勉強し、それなりの労力を費やさなければなりません。また、リスクを回避して損失を出さないようにする場合も同様です。お金を増やすための資産運用ですが、状況によっては資産が減ってしまう可能性も考慮しておきましょう。
資産運用は必ずしもしないほうがいいわけではない
資産を増やすために投資をする方が増えていますが、資産運用にはデメリットがあることを忘れてはなりません。元本保証がない、手数料がかかるといったデメリットを把握しておかないと損失が出てしまい、かえって資産が減ってしまう危険があります。
しかし投資では、正しい知識を身に着ければ少額から始めた場合でも複利の効果で大きな資産増加が望めるでしょう。ある程度の金額まで資産を増やせれば、生活が豊かになる不労所得を得ることも可能です。リスク・リターンを正しく理解し、失敗をなるべく減らせれば、資産運用で将来の生活を豊かにできるでしょう。
また、リスクの低い投資方法として不動産クラウドファンディングもおすすめです。専門用語集や複数のファンドを比較できるなど、初心者向けとなっています。不動産投資の経験がないけど興味がある、という方はぜひチェックしてみてください。
【監修者】FP1級技能士 永田智睦
信用金庫勤務後、独立系FP事務所を経営。金融業界で16年の実績がある。年間300件以上の個人事業や中小企業の相談に対応しつつ、個人のお金にもフォーカスをあて、経営者と企業が豊かな人生になるように全力でサポートしている。CFP資格、PBコーディネーターの資格も保持。
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部
金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。