株式投資とは?投資信託との違いについても解説
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部です。
投資初心者の中には、「株式投資とは何かそもそもわからない」「株式投資のメリット・デメリットなどが知りたい」「投資信託の違いが分からない」という方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、株式投資の概要やメリット・デメリット、株式投資と投資信託のどちらが初心者におすすめかなどについてさまざまな投資手法を比較検討したい方に向けて詳しく解説していきます。
そもそも株式投資とは?
株式投資とは、株式会社によって発行される株を売買し、利益を得る投資のことを指します。株を購入した投資家(出資者)は出資分に応じて会社の所有者となります。
株式会社は出資された資金で事業を拡大して利益を生み出し、その利益を出資者である株主に還元します。
この項では、株式投資の利益と、利益の判断基準となる株価の動き方について詳しく解説していきます。
株式投資の利益について
株式投資での利益には、「売買差益(キャピタルゲイン)」「配当金(インカムゲイン)」があります。それぞれについて詳しく解説します。
売買差益(キャピタルゲイン)
株価が自分が購入した時よりも値上がりしたタイミングで売却すれば、差額の「売買差益」が発生します。
例えば30万円で購入した株式を40万円で売却した場合、差額の10万円(手数料や税金を除く)が売買差益になります。
株価は常に変動しており、株価の上昇により大きなリターンが得られる可能性がある一方で、その分リスクも大きくなるので注意が必要です。
配当金(インカムゲイン)
「配当金」とは、株を保有している期間中、企業が生み出した利益の一部を株主に還元するものです。一般的に、株主は年1~2回、保有している株数に応じた配当金を受け取ることができます。
しかし、利益が出ていても配当のない企業があるほか、企業業績が悪ければ、配当金が支払われない「無配」となることもあります。
株価の動き方
株の価格が上下する理由は、他の商品価格の値動きと基本的には同じです。例えば天候が悪く農作物が不作となって市場流通量が減れば、売り手より買い手が多くなります。需要と供給のバランスが崩れて買い手の競争率が高まるため農作物の価格が上がります。
株価も同様に、需要である「買い」が供給である「売り」より多ければ株価が上がり、供給(売り)が需要(買い)を上回れば株価は下がります。
不動産価格の変動は数ヶ月単位で変動しますが、株価の変動は目まぐるしく、株価は1日、1時間、数分の短時間で上下していきます。
株価が動く要因は、以下の2つに大きく分類できます。
①その会社自体に関係すること(事業関係のニュース、事件、人気など)
②株式市場全体に関係すること(市場金利、外国為替、政治、国際情勢、自然災害、天候など)
株式投資のメリット・デメリット
株式投資では資産形成上のメリットがありますが、デメリットも存在します。
メリット・デメリットについてそれぞれ解説していきます。
株式投資のメリット
株式投資のメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 株式の値上がり益を狙える
- 配当金
- 株主優待
これらのメリットは不労所得の性質も強いため、手間なくキャッシュフローの増加を狙えます。また、株価の値上がりを意識することで政治経済の動向にも興味を持つため、知識が増えていくのもメリットと言えるでしょう。
値上がり益は売買差益、キャピタルゲインと呼ばれ、「株を安く購入して高値で売却する」ことによって得られる利益です。企業の業績が上がることで株価も上がります。
配当金はインカムゲインと呼ばれ、企業が利益を上げた時に株主へ還元される利益です。保有株数によって受け取ることができる配当金は変動します。企業によっては配当金がない場合もあります。
株主優待は自社で取り扱っている品物やサービスなどを、規定以上の株数を保有している株主に提供する制度です。優待内容は、株の保有期間や保有数によって異なることもあります。
株主優待は企業が任意で行う制度のため、株主優待の制度がない企業もあります。
株式投資のデメリット・リスク
株式投資のデメリットは以下の3つです。
- 元本割れの可能性
- 銘柄、相場状況によっては取引ができない可能性もある
- 外国株・銘柄を取引する場合には為替リスクも伴う
株式投資は預貯金などのような元本が保証されていません。購入した値段よりも株価が下落すると、損失が発生します。また、出資した企業が破産すると、株の価値がゼロになる可能性があります。
取引が少ない銘柄の場合、希望の価格で売買できないという流動性リスクがあります。こうした銘柄は価格が急激に上昇・下落するリスクも高く、要注意です。
外国株式等については、売却時の為替相場の状況によっては為替差損が生じる場合があります。
一般的には株式投資はハイリスク・ハイリターンと呼ばれており、値動きは激しいと言われています。そのため、リスクを抑えて投資するには、分散投資を心がけておくと良いでしょう。
投資信託と株式投資の違いとは?
投資信託は運用をプロに任せるため、販売手数料や保有期間中の信託報酬等のコストがかかります。株式投資は売買手数料はかかりますが、自分で運用するため信託報酬はかかりません。自分で株価の動向や企業情報を集めて、購入する株を決める株式投資と違い、投資信託は初心者でも気軽に始めやすい特徴があります。
詳しく解説していきます。
運用する人の違い
株式投資では投資家が自ら運用するのに対し、投資信託は自分で商品を選び、投資の専門家であるファンドマネージャーにお金を預けて運用を任せます。
初心者で投資先選びが不安なら「投資信託」がおすすめです。運用をプロに任せられるのは投資初心者には心強いでしょう。ただし、どんな運用方針のプロ(ファンド)に任せるのかは、自分で選ぶ必要があります。
反対に、「自分で1社ずつしっかり分析して、納得できるところを選びたい」という方には株式投資の方がおすすめです。
手数料の違い
投資信託は、ファンドマネージャーが運用するため手数料が若干高くなっています。購入時の手数料に加え、保有しているだけで信託報酬がかかってきます。また、売却時には信託財産留保額が必要となるファンドもあるため要注意です。
株式投資の場合、必要な手数料は売買手数料のみとなり、保有しているだけでは一般的に手数料がかかりません。運用コスト面では株式投資の方が低いといえます。
分散投資ができる
「分散投資」とは、投資する資産、地域、業種、投資のタイミングなどを、複数に分けて投資することをいいます。
具体的には以下の内容になります。
- 預貯金に加えて株式も保有する
- 株式投資は1社(銘柄)だけではなく複数社(銘柄)に同時に投資する
- 株式投資の際、投資先は複数の業種から選ぶ
- 日本株以外にも外国株にも投資する
- 株式だけでなく、債券、不動産、金など別の資産にも投資する など
投資信託の場合、商品を1つ選んで購入すれば、それだけで分散投資をしているのと同様の効果を得られるため、手軽に分散投資が可能になります。
株式投資の場合は自分自身で分散投資をしなければならないため、その分の株の購入費用と手間がかかります。
初心者の方であれば、株式投資よりも投資信託で運用する方がリスクが低いと言えるでしょう。
株式投資とは何かを理解し、失敗しないようにしよう
この記事では株式投資のメリット・デメリットと、投資信託との違いについて解説しました。
以下に該当する人は投資信託に向いていると思われます。
- 投資はしたいけどリスクを減らしたい人
- 株以外の金融商品にも投資をしたい人
- 分析等に時間をかけるのが苦手な人
株式投資には以下に該当する人が向いていると思われます。
- 短期間で売却差益を得たい人
- 大きな利益を目標にする人
- 株主優待が欲しい人
- 分析等が得意な人
自分の特性に合った投資を選択することで、投資の楽しさを得ることができます。
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【監修者】FP1級技能士 永田智睦
信用金庫勤務後、独立系FP事務所を経営。金融業界で16年の実績がある。年間300件以上の個人事業や中小企業の相談に対応しつつ、個人のお金にもフォーカスをあて、経営者と企業が豊かな人生になるように全力でサポートしている。CFP資格、PBコーディネーターの資格も保持。
LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部
金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。