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初心者向け 2024.08.15

不動産クラウドファンディングに投資する際に気をつけるべきポイント

不動産クラウドファンディングは、不動産投資の新しい方法の一つとして近年注目されています。特に、株式投資や投資信託など既にほかの資産運用などを実施していて、自身の資産ポートフォリオに不動産を対象とした小口化商品を組み入れてみたいと考える投資家も増えつつあります。また、既に特定の事業者が運営する不動産クラウドファンディングに投資していて、別の事業者が運営するファンドへの投資を検討している投資家の皆さまもいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、不動産クラウドファンディングに投資する際に気をつけるべきポイントについて解説していきます。

プロジェクトを吟味する重要性

不動産クラウドファンディングは、不動産特定共同事業法(以下、不特法)の改正により、2017年のインターネット募集解禁に伴いブームとなり、さまざまな事業者がサービス展開しています。まだ目立った元本毀損などのケースは発生していませんが、いつどこでそういう事案が出てきてもおかしくありません。

そのようなケースに巻き込まれないように、より安全な不動産クラウドファンディング投資を行うためには、どのファンドを選ぶかの見極めが重要なポイントです。

ここからは、ファンド選びで事前に確認したいポイントについて、次の3点に分けて解説していきます。

確認するポイント①:対象不動産

投資対象となる不動産の市場評価、商品特性、立地などを踏まえ、価格形成要因と流動性が適正か確認することが重要です。事業収益、金利コストやファンド償還予定日の延長リスクなども勘案し、評価しましょう。

その際に頼りになるのは、ファンドの募集概要を掲載しているWebページと、ファンドごとの契約成立前書面です。特に契約成立前書面は対象不動産、ファンドの組成スキーム、運用方針など情報が満載です。慣れるまで読み解くのが大変ですが、リスクを正しく把握するために、必ずご一読されることをおすすめします。

市場評価

対象不動産の評価額に、妥当性があるかどうかを確認しましょう。ファンドの運営事業者がその不動産の市場価値をいくらと評価し、実際の購入金額はいくらなのか、契約成立前書面にて説明がされています。商業用不動産の評価をするのは難しいですが、マンションやアパートであれば賃料相場情報はインターネット上に公開されていることがあります。(参考:LIFULL HOME’S 不動産アーカイブ

また、周辺相場、地価情報などであれば、国土交通省が公開している「不動産情報ライブラリ」などのサイト上で見ることも可能です。

商品特性

対象となる不動産を活用して、どのような事業を予定しているのか、何を配当原資としているのか、などによってリスクの内容も変わってきます。賃貸マンションを購入して毎月の家賃収入を配当原資とするのか、買い上げた用地にリゾートホテルを建築して売却収入を配当原資とするのか、など。

前者であれば収入予測がたてやすいため比較的リスクは低めで、後者であれば様々な事業課題をクリアしないとならず、事業が予定どおりに進まない可能性もあるため比較的リスクは高め、と言えるでしょう。

また、運用期間が長期間にわたるファンドの場合はその事業カテゴリ、例えば商業施設なのか、物流施設なのか、高齢者向け施設なのか、なども大事です。そのカテゴリの将来性によって、ファンドの最終的な出口戦略の確からしさがわかるでしょう。

立地

対象不動産がどこに立地しているか、も価格の妥当性や流動性の影響要因になります。先述した「不動産情報ライブラリ」などでは地域ごとの売買情報を見ることができます。希少性が高い立地であればあるほど、評価価値も高く、さらに市場での流動性も高い、といえます。

さらに特に近年、予期せぬ自然災害が発生し、甚大な被害が出た地域についての詳細が報道されています。投資対象となる不動産に関しても、極力知りえる範囲で自然災害についてリスクが少ない地域かどうかはあらかじめ確認するようにしましょう。具体的には、地域のハザードマップの確認はしておいた方が安心でしょう。ハザードマップとは、地震や津波、洪水などに万が一見舞われた際、どのような被害が想定されるかについて、地域ごとに行政が取りまとめてインターネット上でも公表しているものです。

不動産クラウドファンディングでは、投資家自身が対象不動産の状況について調べたうえで出資するかどうかを決めることができます。なるべくリスクが少ない不動産を対象とするファンドを選び、安心して長期運用をめざすことは大きなポイントになります。

確認するポイント②:ファンド運営事業者

不動産クラウドファンディングの最大のリスクは、実はファンドの運営事業者にあります。なぜなら、いわゆる現物の不動産投資と異なり、不動産に対して直接投資するわけではなく、運営事業者と締結する匿名組合契約に基づいて、運営事業者が運営する事業に対して出資するものだからです。

運営事業者となる会社自体が債務不履行や法令上の問題を起こしたら、それは投資家の方にも影響が出るのです。

※運営事業者の債務不履行のリスクを排除するために、特例事業者といわれるSPC(特別目的法人)を営業者とする不特法3号、4号事業という枠組みや、任意組合という契約形態もありますが、本記事では割愛します。

そのため、ファンド運営事業者の信用力に懸念はないか、ファンド運営の遂行能力があるか、代表者などのこれまでの経歴に気になる点はないか、さらには高いコンプライアンス意識があるか、などを確認しましょう。ファンドごとに公開されている契約成立前書面などの資料のほか、事業者の運営するホームページなどでも知ることができます。最低でも次の4点については、事前に確認しておくと安心です。

  • アセットマネジメント業務の遂行能力
  • 事業の適法性及び社会性
  • 経営者の法令遵守やリスク管理などに対する意識
  • 反社会的勢力との関係の有無

不動産クラウドファンディングは、中長期的な資産運用に最適な投資商品です。長いお付き合いになる事業者ですので、信頼できるかどうかは重要なポイントです。

確認するポイント③:利害関係者との取引の有無

最後に、利害関係者との取引の有無、利害関係者との取引が発生する場合の管理体制を見ましょう。
グループ会社間での取引など、利害関係者との取引は利益相反に当たるとして法律上制限されています。たとえば、ファンド運用事業者が対象不動産をグループ会社から購入する場合やグループ会社に売却する場合など、それらの取引価格は投資家の利益に直接的に関連するものですので、こちらは出資前に必ず事業ごとに確認しましょう。

運用利回りだけで決めないこと

不動産クラウドファンディングの盛り上がりに比例して、非常に高い利回りで投資家の目を引くケースは多々みられます。高い利回りを想定している事業は、投資先として魅力的に感じるかもしれません。もちろん利益は大きい方が投資家にとっては喜ばしいことではありますが、一律に利回りだけで対象を選ぶのは少々危険です。

通常、世の中の金融商品はリスクとリターンが比例する仕組みで成り立っています。ローリスク・ローリターンや、ハイリスク・ハイリターンなどのパターンが通常の金融商品であり、リスクを抑えるためにはリスクヘッジのコストがかかるため、ローリスク・ハイリターンという商品はありえません。つまり、リターン(利回り)が高い商品であれば、それなりのリスクもあるということを把握しておきましょう。

不動産クラウドファンディングの投資先を選ぶ際も同様で、投資家自身のリスク許容度にあわせて、どこまでのリスクなら許容できるかという点についても考慮すると安心です。

LIFULL 不動産クラウドファンディングの紹介

ここまでに不動産クラウドファンディングに投資する際に気をつけるべきポイントを挙げてきましたが、これまで挙げた項目の全てを、投資家個人で逐一確認することは難しいかと思います。
LIFULL 不動産クラウドファンディングでは、LIFULL Investment社がこれらの項目を含む独自の審査基準を定め、運営事業者や事業の審査や運用期間中のモニタリングを行います。また、事業者が独自に公開している資料だけでなく、LIFULL Investment社が事業者から独立して審査を行った資料も公開します。

不動産クラウドファンディングのプラットフォーム

LIFULL 不動産クラウドファンディングは、個人投資家が様々な事業者が運営する不動産ファンドへ投資ができるプラットフォームです。LIFULL 不動産クラウドファンディングを利用することで、事業者ごとのサイトでの投資家登録手続きが不要なうえ、ワンストップで様々な事業者が運営するファンドへ出資できます。

事業者側から見ても、LIFULL 不動産クラウドファンディングで案件を公開することで、より多くの個人投資家の目に触れ検討してもらえることから、資金集めがスムーズにいくメリットがあります。

ファンドの運用は行わずプラットフォームサービスに特化

LIFULL 不動産クラウドファンディングは、不動産ファンドの投資プラットフォームであり、LIFULL Investment社の審査を通過したファンドのみを募集しています。

LIFULL Investment社は不特法2号事業者として、ファンドの運営事業者である不特法1号事業者の資金調達のサポートを行います。つまり、LIFULL 不動産クラウドファンディングは、LIFULL Investment社が不特法のファンド募集の媒介・代理をすることに特化したプラットフォームです。

運営事業者を審査・監視

LIFULL 不動産クラウドファンディングはプラットフォームに特化したサービス提供をおこなっており、投資家に不利益がないように、ファンドの運営事業者を審査・モニタリングします。具体的には、LIFULL 不動産クラウドファンディングでのファンド募集の際には、LIFULL Investment社が定める一定の基準で審査します。つまり、投資家がLIFULL 不動産クラウドファンディング上で投資先ファンドを選ぶ際、すでに一定の基準を満たした安心できるファンドのみが厳選されているということです。

さらにLIFULL 不動産クラウドファンディングでは、募集したファンドの定期的なモニタリングも継続します。正しく運用されているかということや、運用中の方針変更などについても、投資家に代わって情報収集およびモニタリングを続けます。

不動産クラウドファンディングに興味を持つ世代は、仕事もプライベートも日ごろから忙しく過ごす現役世代が多い傾向にあります。資産運用のひとつとして不動産クラウドファンディングを検討しても、なかなか投資家自身で情報収集ができない場合もあります。ファンドの審査や継続的な定期モニタリングを行うLIFULL 不動産クラウドファンディングは、忙しい現役世代でも安心して出資し運用することができます。

まとめ

個人投資家が不動産クラウドファンディングに投資する際には、対象不動産の事前情報や、運用する事業者について公開されている情報を最低でも投資家自身で確認しておく必要があります。法令順守の観点から、利害関係者取引についても確認しておかなければいけません。そのため、いざ不動産クラウドファンディングを始めようと思っても、いろいろと事前準備が必要なことが多く尻込みするケースも少なくないでしょう。

LIFULL 不動産クラウドファンディングなら、募集するファンドはすべてLIFULL Investment社による事前審査の一定基準を満たしたもののみであり、その審査内容も開示されますので、投資家自身で詳細をリサーチする必要はありません。また出資後も、LIFULL 不動産クラウドファンディングで募集したファンドは定期モニタリングをし、正しい運用がなされているかチェックしていきます。

そのため、特に忙しく過ごす現役世代にはおすすめできる不動産クラウドファンディングサービスであると言えます。

大野翠
この記事を書いた人

大野翠

合同会社 芙蓉宅建FPオフィス代表。保険を売らない独立系FP&宅建士として活動中。
お金のプロであるFPと、不動産のプロである宅建士・賃管士としての知識やキャリアを生かし、金融機関や不動産会社など大手メディアにて年間300本以上の専門記事を執筆。このほか定期開催のマネーセミナーは延べ500人超の参加があり「むずかしいことを面白く」をモットーに毎回テーマを変えて開催中。並行して大手資格スクールにて宅建士・賃管士・FP技能士の資格講師としても活躍。

【保有資格】宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、AFP

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