資産運用の種類をリスク別に解説!

LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部です。
資産運用を始めたい方の中には、「資産運用を始めたいけれど、何から始めればいいかわからない」「どの金融商品のリスクが高いのか知りたい」などと悩まれている方も多いと思います。
そこで本記事では、リスク・リターン度合いを3種類に分けて、それぞれの金融商品の特徴やメリット・デメリットを紹介します。
自分の投資スタイルに合う資産運用の方法がわかれば、リスクを抑えながら、リターンを期待できる資産運用をスタートできるはずです。ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてみてください。
ローリスクな資産運用の種類
ローリスクの資産運用にはどのような種類があるのか、具体的な金融商品について、ぞれぞれの特徴や、メリット・デメリットをご紹介します。
定期預金
定期預金は銀行や信用金庫に指定した期間預け、利益を得る方法です。
定期預金のメリットは以下の3つになります。
- 1つの金融機関で預金者1人につき元本1千万円とその利息保証がされている
- いくらからでも始められる
- 普通預金よりも金利が高い
一方で定期預金のデメリットは他の金融商品と比べるとお金が増えにくく、また原則満期まで引き出せないことでしょう。
普通預金よりも金利は高いですが、超低金利時代においてはあまり差が出ず、インフレの影響を受けやすいです。
> 定期預金とは?普通預金・積立預金との違いなどをわかりやすく解説
> 定期預金のメリット・デメリットとは?定期預金は意味ない?
国債投資
国債は予算の資金を集めるためなどの理由で国が発行した債券です。
国際を保有している間は利子を受け取れ、満期になると額面金額が戻ってきます。
国債投資のメリットとデメリットを以下の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
個人向け国債の場合、譲渡・相続が可能 | 他の金融商品と比べて金利が低い |
個人向け国債の場合、最低1万円から購入できる | 購入後1年は途中換金ができない |
固定金利・変動金利を選べる | 金利上昇に弱い |
国が債務者なので他の金融商品と比べて安全性が高い | 購入できる場所や種類が限られている |
個人向け国債とは、その名の通り、個人向けに発行される国債で法人は購入できません。
今後インフレが起きると予想する場合変動金利を、景気が悪くなると予想するなら固定金利を選ぶと良いでしょう。
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは各ファンドに出資し、運用益を分配金として受け取れる、不動産小口化商品の1つです。
不動産投資は資金や不動産の深い知識が必要で、初心者には手を出すのが難しいとされています。
一方で、不動産クラウドファンディングは運用を事業者に一任でき1口1万円から始められるため、人気が出ています。
しかし、多くの企業が不動産クラウドファンディングを運営していて、どのサービスを選ぶか迷ってしまう方も多いでしょう。
LIFULL不動産クラウドファンディングはポータルサイトのため、さまざまな不動産物件から投資物件を選ぶことが可能です。
ミドルリスク・ミドルリターンな資産運用の種類
利益・損失の変動幅が中程度の資産運用の具体的な金融商品を、メリット・デメリットを含めた特徴を以下でご紹介します。
外貨預金
外貨預金とは日本円を外国の通貨に換金して、預金することです。
外貨預金は通貨ごとに金利が異なるため、低金利状態が続いている日本円での預金よりも金利収入が期待できます。
外貨預金のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 日本円よりも金利が高い場合が多い
- 円安による為替差益に期待できる
- 通貨分散によって資産を守れる
デメリット
- 円に換金するタイミングで為替変動により元本割れが生じる可能性がある
- 為替手数料が必要
- 預金保険の対象外
- 税制度の違い
外貨預金は不動産投資などと違ってわかりやすく始めやすい金融商品です。また、確実に金利収入を得られるので、資産運用が始めてでも取り組みやすいでしょう。
ただ、為替変動というデメリットや、税制度の違いがあるのは注意が必要です。外貨預金によって生まれる利益の為替損益と金利にそれぞれ別々で税金を払う必要があります。例え元本割れした場合でも金利に課税されるので、損をしても税金負担はあるという大きなデメリットを含んでいます。
投資信託
投資信託とは投資家から集めたお金をまとめ、それを資金として、運用の専門家が投資・運用を行い、得た成果を投資家に分配する金融商品のことです。
投資信託の仕組みは以下の通りになります。
- 委託会社(運用会社)が投資信託を設定
- 投資信託の販売会社(証券会社、銀行)が投資家から資金を集める、集まった資金は受託会社(信託銀行)で管理される
- 委託会社(運用会社)が銘柄を選択し、受託会社(信託銀行)に運用指示を出す
- 受託会社(信託銀行)は運用指示に従い、株式や債権の売買を行う
- 決算時に投資信託ごとの運用方針に基づいて分配金が投資家に支払われる
投資信託のメリットは、少額から始められることや、専門家に運用を任せられることでしょう。また、監査法人などの行政チェックも入るため、安心して投資を任せられます。
しかし、投資信託の仕組みからもわかるように、投資信託の運用には複数の機関が関わっています。手数料がかかることや短期的な運用は行えない点には注意が必要です。
> 投資信託で大損してしまうパターン5選と大損を回避する5つの方法
株式投資
株式投資とは、株式会社の発行する「株式」の売買をして値上がり益や配当金の利益を狙うことです。
株式投資のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 値上がり益(キャピタルゲイン)
- 配当金(インカムゲイン)
- 株主優待
- 株主総会に出席して会社の意思決定に参加できる
値上がり益とは、株式の株価が購入した時よりも高く売れる時に得られる利益で、配当金は、企業が得た利益の一部を株主に還元するものです。配当金は企業によって支払われる金額や回数が異なります。
株主優待とは、企業が株主に対して、その持ち株数に応じて優待券や商品券を提供するものです。
デメリット
- 元本保証がない
- 値下がり損失がある
株式投資は預貯金と違って元本保証がないため、株価が下がると損失となる場合も多々あります。また、投資した企業が倒産したら株式の価値がゼロになることもあるでしょう。投資先の情報を頻繁にチェックする必要があります。
> 【株式投資の始め方】初心者が失敗しない方法と金額や投資先の選び方を解説
不動産投資
不動産投資とは不動産を購入して運用・管理し、家賃収入や売却益を得る仕組みの投資です。
不動産投資のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 安定した家賃収入
- インフレに強い資産
- 金融機関から融資を受けて不動産運用する場合、団体信用生命保険の効果を得られる
- 税金対策
運用を管理会社に委託できるため、ほったらかしておけるだけではなく、毎月入居者から安定した家賃収入を得られます。
また、生命保険として活用できるメリットもあり、投資家が亡くなったあとは残された家族にローンの残高が0となった不動産が支給されます。
同額の現金を相続した場合と比べると、相続税の対策にもなるでしょう。不動産の額は時価よりも低く評価されるのが一般的だからです。
デメリット
- 金利上昇リスク
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- 災害リスク
投資用ローンを返済している間に金利が上がる可能性があります。金利の上昇と共に返済額は増えるので、借入額が大きい分わずかに金利が上がるだけで、返済金額も跳ね上がってしまいます。
> 不動産投資とは?儲かる仕組み・メリット・デメリットについて初心者向けに解説
> 【不動産投資初心者向け】失敗しない始め方とおすすめの投資先を解説
金投資
金投資とは、その名の通り鉱物の「金」を買って資産として持つことです。金を買った時より値上がりした時に売れば、その差額が利益となり、買った時よりも値下がりした時に売るとその差額が損失になります。
金投資のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- インフレリスクに強い
- 少額からでも投資可能
- 価値基準が世界共通
- 存在量に限りがあるため無価値にならない
インフレ時には金も他のものと同じように値段が上がる傾向があります。そのため資産が目減りすることを防げるでしょう。
デメリット
- インカムゲインはない
- 金の取引は米ドルで行われるため、円建て価格は為替の影響を受ける
金には、預貯金の利子、株式投資の配当金や株主優待などを保有していると得られる利益はありません。
ハイリスク・ハイリターンな資産運用の種類
ハイリスク・ハイリターンの投資は、大きな利益を狙える反面、損失が拡大するリスクも高くなるため、投資中級者以上向けの運用方法です。
値動きの激しい金融商品に投資を行い、大きな利益を狙います。
FX
FXは外国為替証拠金取引と呼ばれる投資です。ユーロと日本円などの通貨と通貨を交換する取引をFXといいます。
FXにはキャピタルゲイン(為替差益)の利益とスワップ利益があります。キャピタルゲインは、為替レートが安い時に買い、高い時に売ると得られる差額分の利益を意味し、スワップ利益は低金利の国の通貨を売り、高金利の国の通貨を買うことで得られる利益です。スワップ利益はインカムゲインとも呼ばれています。
FXのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
レバレッジが効く | 短時間に大きな損失が出るリスクがある |
取引可能な時間が長い | 先読みが難しい |
上昇局面・下落局面の両方で利益が狙える | ロスカットがある |
手数料が安い | 追加証拠金がある |
ロスカットとは、相場が一定基準を下回った場合に強制的にポジションを確定する制度のことです。投資家の損失を抑えるために設けられた制度ですが、場合によっては持ち続けたいのに持ち続けられないというデメリットにもなります。
FXで取引をしていると追加証拠金を求められることがあり、解消しないと全取引のポジションを強制的に確定されてしまいます。追加証拠金とは、取引終了時に証拠金維持率が一定水準以下だった場合に求められる金額です。
自分のリスク許容度に合った資産運用の種類を選ぼう
資産運用を始めようと思っても種類が多く、何から始めてよいかわからないと悩む方も多いと思います。
本記事では、リスク・リターン度合いで分類した資産運用の特徴とそれぞれのメリット・デメリットを共に紹介しました。
資産運用をこれから始める方は、リスクの低い不動産クラウドファンディングで少額出資から始めてみるのもおすすめです。
自分の投資スタイルやリスク許容度に合った資産運用を選びましょう。
【監修者】FP1級技能士 永田智睦
信用金庫勤務後、独立系FP事務所を経営。金融業界で16年の実績がある。年間300件以上の個人事業や中小企業の相談に対応しつつ、個人のお金にもフォーカスをあて、経営者と企業が豊かな人生になるように全力でサポートしている。CFP資格、PBコーディネーターの資格も保持。

LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部
金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。