定期預金のメリット・デメリットとは?定期預金は意味ない?

LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部です。
資産運用初心者の方の中には「定期預金は元本保証がついていて安心」と感じられる方も多いでしょう。しかしその一方で、「定期預金の金利は低すぎて、あまり預ける意味がないのかもしれない」と感じられているのではないでしょうか。
本記事では、以上のような定期預金のメリット・デメリットをまとめて解説します。定期預金をこれから始めようという方に参考になる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧になってみてください。
定期預金のメリット
定期預金のメリットは以下のようにさまざまにあります。それぞれの定期預金のメリットについて詳しくご説明します。
- 元本保証がある
- 手数料が無料
- 普通預金よりも金利が高い
- 期間を指定できる
元本保証がある
金融商品の多くには元本保証がついていません。つまり、預け入れた金額よりも金額が下回る可能性があるということです。株式、投資信託、FX、不動産などの投資商品については元本保証がないため、それらのリスクを勘案した上で投資しなければなりません。
一方で、定期預金にはその心配が不要です。定期預金は、預け入れた定期預金と普通預金をあわせて1,000万円までは元本が保証されます。1つの銀行ごとに1,000万円までが保証されるので、数千万円単位の資産を預けたい場合には複数の銀行に預け入れれば良いでしょう。
安定した資産運用を考える上で、元本割れがない定期預金の存在は大きいです。
手数料が無料
普通預金口座の場合には、利用するにあたって手数料が必要になることもしばしばです。コンビニのATMなどでも手数料はどうしてもかかってしまいます。また、しばらく使っていない状態になっている休眠口座を久しぶりに使うことになると、かなり高い手数料がかかることもあります。
しかし定期預金の場合には、寝かせておくだけで手数料がかかることはありません。無駄な手数料がかかることなく、金利の分だけ得をすることができます。
普通預金よりも金利が高い
定期預金金利は普通預金金利よりも高くなっている点がメリットです。大手メガバンクの普通預金金利は高くてもせいぜい0.001%ですが、定期預金金利であれば0.002%になります。つまり、金利が2倍になっています。
それだけではありません。大手メガバンク3行以外の銀行を探せば、最大で0.3%まで定期預金金利を引き上げることができます。例えば、新生銀行が提供している「スタートアップ円定期預金」では、「1口30万円以上」「新規口座開設者限定」などの条件を満たせば、0.3%の定期預金金利で預金することが可能です。
他にも、島根銀行や愛媛銀行、商工組合中央金庫などの各種金融機関が0.22%程度の定期預金金利でサービス提供しています。
期間を指定できる
定期預金は一定期間預け入れる前提で商品が設計されています。短いものでは1ヶ月程度からですが、1年、2年、3年、5年、10年などとそれぞれの期間を指定できます。ある程度の長期を指定して預け入れておくことで、無駄な出費をすることを防ぎ、その上、金利の分だけ得をすることが可能になります。
生活余剰資金をただ普通預金に預け入れておくよりも、一定以上の金額については定期預金に預け入れておく方がお得です。
定期預金のデメリット
定期預金はメリットが大きい金融商品ですが、その一方で当然デメリットもあります。以下、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
- 他の金融商品に比べて金利が低い
- 保証は1,000万円まで
- 満期まで原則お金を引き出せない
他の金融商品に比べて金利が低い
定期預金金利はメガバンクで0.002%、最大でも0.3%程度です。確かに、普通預金よりも金利は高いですが、他の金融商品である株式、投資信託、不動産などと比べると当然ながら金利は低くなっています。
例えば株式の場合はどうでしょう。株式は元本保証がついていない金融商品なので、ときには大損することもあります。しかしその逆もあり、株価が10倍以上に上昇することもあり得るのです。資産運用・資産形成を本気でやろうと思えば、株式投資を視野に入れざるを得ないでしょう。
プロのファンドマネージャーに資金を運用してもらう投資信託も、利回りは平均して3%〜10%程度期待できる商品です。こうしたことを考えれば、定期預金だけで資産運用するのは機会損失が大きいと言えるでしょう。
保証は1,000万円まで
定期預金口座には1,000万円までの保証がついています。しかし考え方を変えれば、「1,000万円までしか」保証がついていない、と見ることもできます。資産運用・資産形成に励む方の多くは1,000万円以上の金融資産を保有されているのではないでしょうか。
そのため、定期預金に全ての資産を預けるのではなく、あくまで「これだけは守っていきたい」と考える金額分だけ定期預金に預け入れるのがおすすめです。
満期まで原則お金を引き出せない
定期預金口座は1ヶ月、3ヶ月、半年、1年、3年、5年、10年などと期間を決めた上で、その期間分だけ預金する金融商品です。つまり、それらの決められた満期まで預け入れることが前提となっています。
定期預金は意味ない?どのくらい増える?
万が一、満期になるまでに定期預金から一定金額を引き出すことになれば、その際には解約手数料がかかってしまいます。解約手数料の金額は銀行や商品ごとに異なっているので一概には言えませんが、解約手数料が差し引かれることで金利分の利益がほとんどなくなってしまうこともあるでしょう。
そうした可能性を考えれば、あくまで定期預金は生活余剰資金を預け入れるのが良いでしょう。万が一にでも引き出す可能性がある方は、他の金融商品で資産運用した方が最終的に得するかもしれません。
定期預金に預け入れると実際にどの程度の金利がもらえるのか、考えてみましょう。
ゆうちょ銀行と大手メガバンク3行の定期預金金利は0.002%です。これらの銀行に定期預金500万円を5年間預け入れることを考えてみましょう。
500万円という大金を預け入れたとしても、その0.002%ですから、満期時の定期預金金額はなんと500万399円にしかなりません。5年間預け入れても399円しか増えないのです。
定期預金金利が0.3%の銀行ではどうでしょう。定期預金500万円を5年間預け入れると、満期時には505万9,797円になっています。ゆうちょ銀行やメガバンクに預けた場合とは異なり、それなりの増え方になっています。
このように、定期預金を利用するのであれば、どの銀行に預け入れるかの選択は、非常に重要です。
> 定期預金はどのくらい増えるの?いくらから始められるのかも解説
> 定期預金はどこがいい?金利の高いおすすめの銀行比較13選
不動産クラウドファンディングもおすすめ
定期預金商品は元本保証がついていて安心ではありますが、金利が他の金融商品よりも著しく低いため、「資産形成」についてはあまり期待できないと言えるでしょう。
その点、少額から投資ができるためリスクも抑えられて、優良な不動産物件に投資すればハイリターンも期待できる不動産クラウドファンディングを通して案件を探すのがおすすめです。1口数万円程度の少額から出資できる不動産プロジェクトが見つかります。
従来であれば、不動産にはそれなりのまとまった金額がなければ投資できませんでしたが、不動産クラウドファンディングの枠組みによって小口の投資が可能となりました。ぜひこちらも検討してみてください。
> 不動産クラウドファンディングとは?仕組みやメリット・他の不動産投資との違いを解説
定期預金について理解しよう
以上、定期預金について解説しました。定期預金は普通預金よりも金利が高く、銀行ごとに1,000万円まで元本保証がついているので安心して預金できる点がメリットです。一方で、金利が低く、満期までは引き出せない点がデメリットでしょう。
「定期預金では金利が低い」とお考えの方には、LIFULLが運営している不動産クラウドファンディングサイトから、不動産プロジェクトを比較検討して出資されるのがおすすめです。想定利回りが5%〜8%程度のプロジェクトも多く1口1万円から投資できます。ぜひこちらも検討してみてください。
【監修者】FP1級技能士 永田智睦
信用金庫勤務後、独立系FP事務所を経営。金融業界で16年の実績がある。年間300件以上の個人事業や中小企業の相談に対応しつつ、個人のお金にもフォーカスをあて、経営者と企業が豊かな人生になるように全力でサポートしている。CFP資格、PBコーディネーターの資格も保持。

LIFULL 不動産クラウドファンディング編集部
金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。