トップ > おすすめコラム > ソーシャルレンディング > ソーシャルレンディングの利回りはどれくらい?他の金融商品との比較やメリットデメリットまで
ソーシャルレンディング 2021.12.24

ソーシャルレンディングの利回りはどれくらい?他の金融商品との比較やメリットデメリットまで

ソーシャルレンディングは利回りが比較的高く、インターネットを通して簡単に投資ができる方法として人気があります。それでは、ソーシャルレンディングは実際にどれくらいの利回りなのでしょうか。他の金融商品と比較して、利回りは高いのか低いのかも気になりますね。

この記事では、ソーシャルレンディングの利回りや他の金融商品との比較、メリットデメリットについてくわしく解説します。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングとは、インターネット上のプラットフォーム(ソーシャルレンディングサービス)を通じて、お金を借りたい企業とお金を貸したい個人とを結ぶサービスのことをいいます。

ソーシャルレンディングサービスを運営している企業は「ソーシャルレンディング営業者」と呼ばれています。ソーシャルレンディング営業者は「投資家からお金を集めて企業に融資をする」「企業から支払われる利息を分配金として投資家に配分したり、元本が返済されるとそれを投資家に償還する」という二つの役割があり、ソーシャルレンディングの仕組みにおいて、重要な役割を担っています。

契約面をみると、ソーシャルレンディング営業者はふたつの契約を結んでいます。まず、企業とソーシャルレンディング営業者のあいだには金銭消費貸借契約が結ばれており、企業はこの契約をもとに、資金を借り入れ、返済日には元本と利息をソーシャルレンディング事業者に返済します。また、投資家とソーシャルレンディング事業者の間では「匿名組合契約」が結ばれています。この契約によって、投資家はソーシャルレンディング事業者を通じて間接的に企業に融資を行うことが可能となっています。

ソーシャルレンディングの仕組み

ソーシャルレンディングの仕組みは、とても簡単です。まずソーシャルレンディング事業者が、お金を必要としている企業を探し、融資金額や金利、担保の条件などを話し合います。そして、条件がまとまるとソーシャルレンディングサービス上でファンドの条件を投資家に提示します。投資家は、そこに掲載されているファンドの内容を見て、気に入ったものがあれば投資の申し込みをするという流れです。

ファンドが成立した後は、企業は借りたお金で事業を行い、利息をソーシャルレンディング事業者に支払っていきます。投資家は諸経費を除いた利息分を投資に対する「分配金」としてソーシャルレンディング営業者から受け取ることができます。

ソーシャルレンディングの利回りはどれくらい?

ソーシャルレンディングの利回りは、ソーシャルレンディングサービスやファンドによって違いがあります。

主なソーシャルレンディングサービスの利回りは、これまでの実績を見ると以下のようになっています。

サービス名ファンドの利回り(年率)
CRE Funding2.3%~3.0%
オーナーズブック2.6%~7.0%
Funds1.0%~4.2%
レンデックス7.0%~10.0%

それでは、ソーシャルレンディングのファンド内容の一例をみてみましょう。

・不動産事業者があらたに不動産を購入する際の仕入れ資金の一部(企業名は非公開)
・中古車販売の事業資金に利用する(企業名は公開)
・マンションを取得する不動産会社への貸付(担保は当該マンション)

このように、ファンドごとに「どのような事業に融資するのか」「担保があるかどうか」「貸付先事業者名が公開されているか」などの点で違いがあり、それが利回りの違いにも結び付いていると考えられます。

ソーシャルレンディングサービスによってファンドの内容や傾向がかわりますので、投資をする際にはいろいろなファンドを比較するとよいでしょう。

ソーシャルレンディングの利回りは高い?低い?

ソーシャルレンディングの大まかな利回りは1.0%~10.0%であることがわかりましたが、他の金融商品と比較して、利回りは高いのでしょうか、それとも低いのでしょうか。

日本において、インカムゲイン(株式や債券などの資産を保有中に得られる収益のこと)が期待できる資産運用方法として、株式の配当や日本国債、社債などがあります。また、アメリカ国債はドル建てではありますが、高い利回りで人気です。元本保証で一番リスクが低い運用方法として、銀行預金があります。

これらの資産運用法の利回りを、下記の表に比較しました。

平均的な利回り(年率)
株式配当(日経平均)1.71%(2021年前期基準)
銀行預金0.002%
社債利回り(AA格の加重平均)0.468%
日本国債(10年)0.099%
アメリカ国債(10年・ドル建て)1.558%
(2021年10月)

社債の利回りの平均は0.468%となっていますが、一部上場企業で信頼性が高い企業は、より低い利回りの場合が多くなっています。例えば、トヨタ自動車が2021年7月に発行した社債は、期間5年で0.060%です。

高いと言われているアメリカ国債でも、利回りは約1.5%です。日経平均に組み入れられている企業の配当利回りの平均は、1.71%となっています。もちろん株式の場合は購入価額より高く売却を行うことによるキャピタルゲインで高い利益を得ることが可能ですが、リスクを抑えて行う投資に限って言えば「ソーシャルレンディングの利回りは高め」と考えることができます。

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの利回りはどちらが高い?

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングでは、「営業者(事業者)が投資家から集めたお金を運用し、投資家は利益を分配金として受け取る」という共通点があり、混同して紹介される場面も見られます。

不動産クラウドファンディングは、事業者がインターネット上で投資家から集めたお金を不動産に投資し、得られた不動産運用益(賃貸料収入や不動産売買益)を分配金として投資家が受け取る仕組みです。

ソーシャルレンディングは、営業者が投資家から集めたお金を、資金を必要としている企業に融資し、投資家はその利息を分配金として受け取ります。

このように、「不動産に投資するか」「企業に融資するか」という点で違いがあるものの、投資家のお金で投資をして運用益を分配するという仕組みは同じであるといえます。

それでは、ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの利回りは、どれくらい違うのでしょうか。

主な不動産クラウドファンディングサービスの予定利回りをみてみると、以下のようになっています。

サービス名予定分配率
COZUCHI
(旧名称:WARASHIBE)
4.5%~20.0%
CROWD BUILDS10%〜20%
Property+3.5%~10.0%
みんなの年金8%

利回りが10%、20%と高いものもありますが、不動産クラウドファンディング全体の平均としては6%程度となっています。

ソーシャルレンディングの利回りはおよそ1.0%~10.0%ですが、こちらも案件によって高いもの、低いものがあり、平均は5~6%前後です。このようなことから、ソーシャルレンディングの利回りと不動産クラウドファンディングの利回りは同程度であり、案件次第です。その時々に募集している案件を比べて投資するのが良いでしょう。

ソーシャルレンディングはどれくらい利用されている?

ソーシャルレンディングの利回りは不動産クラウドファンディングと同じくらいで、株式や社債、国債等に比べて高いことがわかりましたが、市場規模はどれくらいなのでしょうか。

一般社団法人 日本クラウドファンディング協会」の調査によると、ソーシャルレンディングの市場規模の推移は以下のようになっています。

年度市場規模
20171,316億円
20181,764億円
20191,113億円
20201,125億円

ソーシャルレンディングは2017年から市場を拡大してきましたが、2017年に「株式会社クラウドバンク」、2018年に「株式会社maneo」が金融庁からの行政処分を受けたこともあり、2019年からは市場の成長率が鈍化しています。また、最近では「株式会社SBIソーシャルレンディング」が、貸付先企業の不祥事により廃業しました。

このように、ソーシャルレンディングでは過去に何度も問題が起きているという実態があります。しかし、データからもわかるように、2020年までは毎年1,000億円の市場規模を保っていることから、一定のニーズがあることもわかります。

ソーシャルレンディングに需要がある背景としては、「企業が資金調達しやすいこと」と「資産運用を行う人が増えていること」が挙げられます。

企業が資金調達をする方法としては、金融機関からの融資が一般的ですが、思うように資金調達ができない企業も多くあります。また、株式や社債発行というような資金調達方法もありますが、ある程度規模が大きい企業でないと行うことが難しく、大規模な企業以外は、金融機関の融資に頼らざるを得ない状況となっています。

そのような中、金融機関による融資に比べて機動的に、直接投資家から資金を調達できるソーシャルレンディングの仕組みは、企業にとってありがたい存在であるといえます。また、日本では長年低金利が続いており、何らかの方法で資産運用をしたいと考える人が増えてきていることも、ソーシャルレンディングに一定の需要がある一因といえるでしょう。

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングは1万円という少額から投資ができること、インターネット上ですべての手続きが完結できるところが魅力ですが、それ以外にも以下のようなメリットがあります。

・運用期間を自由に選べる 
・価格の変動がない 
・償還まで保有するだけで良い

ソーシャルレンディングの運用期間は短いものでは数か月、長いものでは数年となっており、自分の投資資金の性格に合わせた期間を選ぶことができます。例えば、老後資金の運用のためであれば、数年といった運用期間が長いものを選び、逆に将来使う予定がある資金は、使う時期に応じた短期間のものを選ぶことが可能です。

ただし、数か月後を予想することは比較的簡単でも、数年後の企業の経営状態や市況を予想することは難しくなっています。投資リスクを下げたい場合は、運用期間が短いものを選ぶようにしましょう。

また、ソーシャルレンディングは株式のように価格の変動がなく満期になると元本が償還されることから、資産運用が初めての人でもチャレンジしやすいというメリットもあります。

このように、自分の投資資金の性格に合わせてファンドを選びやすいこと、申し込みから償還までの手続きがインターネット上で完結できること、少額から投資できること、償還まで保有するだけで良いので初心者も投資しやすいことが、ソーシャルレンディングの魅力となっています。

ソーシャルレンディングのデメリット

ソーシャルレンディングには、メリットだけではなくいくつかのデメリットもあります。特にあげるとすると、以下の3つです。

・分配金の遅延や元本割れの可能性がある 
・運用期間中は現金化できない 
・ソーシャルレンディング営業者の倒産リスクがある 

ソーシャルレンディングは企業にお金を融資するため、企業の経営状態によっては返済が遅れる可能性があります。返済が遅延すると、予定通りに分配金を受け取れない可能性があるため注意が必要です。また、企業が倒産した場合は、元本割れを起こしたり、元本が戻ってこないことも考えられます。

また、ソーシャルレンディングでは運用期間中は解約ができません。償還前に急にお金が必要になったとしても、償還まで現金化できないため注意しましょう。

もうひとつのリスクとしては、ソーシャルレンディング営業者の倒産リスクが挙げられます。ソーシャルレンディング営業者は投資家と企業をつなぐ役割をしており、投資家の資金を集めたり、企業からの返済金を保管するなど、投資家の資金を預かるタイミングが多くあります。

そのため、ソーシャルレンディング営業者の経営状態が悪化したり倒産したりすると、投資家への資金の返還が滞る可能性があります。

ソーシャルレンディングへの投資を検討する際には、融資先企業だけではなく、ソーシャルレンディング営業者の健全性や将来性も考えるようにしましょう。

まとめ

ソーシャルレンディングの利回りは1.0%~10.0%となっており、銀行預金や国債などの他の金融商品よりも利回りが高くなっています。ソーシャルレンディングと似た仕組みである「不動産クラウドファンディング」も比較的利回りが高くなっていますが、それぞれの特徴や仕組みをよく理解し、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

ソーシャルレンディングについてより詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

ソーシャルレンディングとは?くわしい仕組みやメリットデメリット・注意点を解説
ソーシャルレンディングのリスクとは?注意点やファンド選びのポイント
【ソーシャルレンディングの市場規模と将来性】日本とアメリカ・世界市場との比較や今後の見通しまで

この記事を書いた人

LIFULL不動産クラウドファンディング編集部

金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。

この記事をシェアする

関連情報 TIPS

おすすめコラム一覧へ

お得なメールマガジン MAIL MAGAZINE

お得なメールマガジン
  • 募集を開始したファンドのお知らせ
  • 募集終了間近のファンドのお知らせ
  • 各種イベントの優先的なご案内
  • 最新トレンド・不動産クラウドファンディングニュース

メルマガ会員登録はこちら