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初心者向け 2021.08.03

不動産クラウドファンディングにかかる税金は?確定申告から相続税対策まで抑えておきたいポイント

不動産クラウドファンディングに投資をすると、不動産クラウドファンディング事業者を通して収益不動産に投資ができ、運用益として分配金を受け取ることが可能です。不動産クラウドファンディングの平均的な分配利回りは2~10%となっていますが、受け取る分配金にはどのような税金がかかるのでしょうか。また、確定申告が必要かどうかも確認しておきたいですね。

この記事では、不動産クラウドファンディングで分配金を受け取ったときの税金や確定申告の有無、不動産クラウドファンディングを使った相続税対策などについてくわしく解説します。

不動産クラウドファンディングとは?

不動産クラウドファンディングとは、不動産投資のための資金を、インターネットを通じて募る仕組みのことをいいます。また、個々の投資対象であるプロジェクトそのもののことを「不動産クラウドファンディング」と呼ぶこともあります。

投資家から集めた資金を使って実際に不動産に投資をするのは、国から許可を得ている「不動産クラウドファンディング事業者」です。

不動産クラウドファンディング事業者が不動産を取得・賃貸し、得られた運用益を「分配金」として投資家に再分配する仕組みとなっています。

不動産クラウドファンディングでは、分配金を得られるだけではなく、以下のようなメリットもあります。

  • 本来であれば多額の資金が必要な不動産投資を1万円からという少額から行える
  • 入居者募集や設備の修繕など、不動産管理の手間がかからない
  • 価格が変動せず、満期に元本が償還されるため値動きを気にせずに保有できる

不動産クラウドファンディングは、「不動産投資を始めてみたい」「少額だけ投資をしたい」「ストレスがない、価格変動がないもので運用したい」という人に適した投資法ということができます。

不動産クラウドファンディングの分配金にかかる税金の種類

不動産クラウドファンディングの分配金にかかる税金は「雑所得」となり、総合課税の対象です。それでは、雑所得について解説します。

税法上の所得は10種類あり、9種類の所得にあてはまらない所得を「雑所得」といいます。

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 給与所得
  • 退職所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得
  • 一時所得
  • 雑所得

クラウドファンディングには「ソーシャルレンディング型」「寄付型」「購入型」など、いくつかの種類がありますが、分配金をもらえるのは「不動産クラウドファンディング」と「ソーシャルレンディング」です。この分配金への税金は、両方とも同じ「雑所得」となります。

ただし、この分配金は受け取る前に事業者によってあらかじめ源泉徴収されているため、分配の時点において投資家による納税の手続きは必要ありません。

分配金の支払い時に、不動産クラウドファンディング事業者が源泉徴収を行い、残りの部分を「分配金」として投資家の銀行口座、もしくは不動産クラウドファンディングサービス上のデポジット口座に振り込むという仕組みになっています。

源泉徴収の税率と具体例

分配金の源泉徴収の税率は

【所得税20%】+【復興特別所得税0.42%】=20.42%

となっています。

例として、1年利回りが5%の案件に100万円を投資した場合、源泉徴収でどれくらい課税されるのかについて、以下のようにまとめましたので参考にしてください。

投資額100万円
年間の分配金額5万円
源泉徴収額1万210円
※5万円×20.42%
分配金の手取額3万9,790円

不動産クラウドファンディングで確定申告が必要な3つのケース

不動産クラウドファンディングの分配金は雑所得に分類されますが、「雑所得が20万円以下の人は、確定申告は不要」というルールがあります。

そのため、源泉徴収前の不動産クラウドファンディングの分配金額を含めた雑所得の総額が20万円以下の場合は、確定申告をする必要はありません。

それでは、どのような場合に確定申告が必要なのでしょうか。ここでは、確定申告が必要な例を3つ紹介します。

分配金以外の雑所得と合算して20万円を超える人

雑所得に分類される所得は、分配金だけではありません。以下のような所得も、雑所得に分類されます。

  • 年金収入
  • 副業による収入
  • ネットショップでの収入
  • FXなどの金融取引での収入
  • 印税や講演料
  • インターネットオークションでの収入など・金の現物の売買を「営利を目的に、継続的に」行っている場合など

不動産クラウドファンディングの分配金額が20万円以下であっても、上記のような「雑所得に分類される所得」と分配金の合計が20万円を超えた場合は、確定申告が必要となります。

所得税率が20.42%未満の人

個人に課される所得税率は5%~45%と幅があり、それぞれの課税所得金額によって適用される税率がかわります。

分配金はあらかじめ20.42%の税金が徴収されていますが、所得税率が20%より低い人は、確定申告をすれば、多く支払ってしまった税金が還付されます。

具体的には、以下のように、課税所得金額が1,000円から694万9,000円の人の所得税率が「20%以下」となりますので、確定申告を行って所得税の還付を請求しましょう。

課税所得金額税率
1,000円から1,949,000円まで5%
1,950,000円から3,299,000円まで10%
3,300,000円から6,949,000円まで20%

分配金を雑所得として申告し、源泉徴収額を記載することで「税金を支払いすぎている」ということを証明できます。

払いすぎた所得税は、確定申告書に記載した口座に後日還付されます。

もともと確定申告が必要な人

一般的な会社員は年末調整があるため、確定申告は不要です。ただ、以下の人は雑所得の有無に関わらず、必ず確定申告をする必要があります。

・年収2,000万円以上の会社員
・青色申告の人
・ふるさと納税(寄付金控除)や医療費控除を受ける人

確定申告が必要な人は「雑所得の金額が20万円以下の場合は、申告しなくても良い」という免除規定を使うことができません。

確定申告をする場合は、分配金の金額(雑所得の金額)が20万円以下の場合でも、きちんと申告をするようにしましょう。

確定申告を行う方法

確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得を、翌年の2月15日から3月15日までに申告をする仕組みです。確定申告書を作って、それを管轄の税務署に提出します。

一般的な書類の提出方法は郵送や持参ですが、最近はインターネットを経由して提出をする「e-tax」という方法もあります。

また、ふるさと納税や医療費控除の還付のみが目的で、副業収入やその他の控除申請がない場合は、スマホで確定申告をすることも可能です。

会社員の確定申告書の作成では、まず「源泉徴収票」を見ながら収入金額や所得金額などを確定申告書Aに転記します。

次に、分配金の額を「雑所得」の欄に記載し、あらかじめクラウドファンディング事業者から源泉徴収された額を「源泉徴収額」欄に記載します。

クラウドファンディングサービスでは、マイページなどから収益明細の内訳を見ることができますので、それを見ながら年間の源泉徴収額の合計を記載しましょう。

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、必要事項を入力すると自動で計算をしてくれるため、確定申告書作成がとても簡単にできます。

また、確定申告書の提出時は、本人確認書類とマイナンバーカードのコピーの添付が必要です。マイナンバーカードがない場合は、マイナンバー記載の住民票の写しなどが必要となるため、事前に取り寄せておくようにしましょう。

不動産クラウドファンディングを利用した相続税対策

不動産クラウドファンディングを利用して、節税対策を行える事例を紹介します。

任意組合型の不動産クラウドファンディングに投資をすると、相続税の節税が可能です。

相続では、同じ金額の「現金」と「不動産」であれば、不動産のほうが相続税を安く抑えることができます。

また、「自用地(他人が使用する権利がない土地)」よりも、「貸家建付地(賃貸の敷地の用に供されている宅地)」のほうが、相続財産としての評価額が下がるので、より相続税を減らすことが可能です。

任意組合型で賃貸不動産に投資する場合には、実質的に「貸家建付地」を保有していることになるため、相続税を減らすことができるという仕組みとなっています。

ここでは、任意組合型を利用した節税対策について紹介します。

相続税について

相続税法が2015年に改正されて基礎控除額が減ったため、相続税の課税負担が増えています。このようなことから、相続税対策をするかどうかで、手元に残る財産の額が大きく変わる状況になってきています。

相続税法改正前と改正後の基礎控除額は、以下のようになっています。

改正前5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)
改正後3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

例えば、相続財産が1億円で、法定相続人が4人の場合を考えてみましょう。

相続税の基礎控除額を計算してみると、

【改正前】5,000万円+(1,000万円×4)= 9,000万円
 課税される相続財産は1,000万円

【改正後】3,000万円+(600万円×4)= 5,400万円
 課税される相続財産は4,600万円

となり、改正前と改正後では、基礎控除額にに3,600万円もの差が出てしまいます。

このように、何も対策をしないと次の世代に残せる財産が少なくなってしまうため、相続税を減らす工夫が必要となっています。

任意組合型の不動産クラウドファンディングで賃貸不動産に投資をすれば、「貸家建付地を保有している」と見なされて相続財産の評価額を下げることが可能なため、現金で相続を行うよりも相続税を低くおさえることができます。

任意組合型と匿名組合型の違い

不動産クラウドファンディングにおける「任意組合型」という呼び方は、出資者である投資家と不動産クラウドファンディング事業者が締結する契約が「任意組合契約」である、というところからきています。

任意組合契約とは、複数の投資家が出資をして共同で事業を行う契約のことを言います。

不動産クラウドファンディングの主な契約形態に匿名組合、というのもありますが、匿名組合ではそれぞれの投資家と不動産クラウドファンディングが2者間の契約を締結するのに対し、任意組合では事業者も含めた全組合員がひとつの組合契約を締結する方式です。

また、匿名組合では不動産クラウドファンディング事業者が事業運営を行い、投資家は重要事項に関する決定権はありません。

投資家それぞれは購入した不動産の登記は行わず、不動産クラウドファンディング事業者のみが登記を行うかたちとなります。

これに対して、任意組合では任意組合員である投資家が、不動産クラウドファンディング事業者に業務の執行を委任し、事業者は「業務執行組合員」というかたちで、事業運営を行います。投資家は重要事項に関する決定権がありますし、出資分に応じて、不動産の登記も行います。

より詳しく違いを知りたい場合は、こちらの記事で詳しく説明していますので参考にしてください。

不動産クラウドファンディングにおける「匿名組合」と「任意組合」の違いをくわしく解説

任意組合型が相続税対策になる理由

任意組合型には、さらに「現物出資型」と「金銭出資型」の二つのタイプがあります。現物出資型は実際に不動産登記を行いますが、金銭出資型は不動産登記を行わないこともあります。

ただし、どちらの場合でも、不動産の所有権が投資家に移転するという点では同じです。

相続税の節税に不動産投資が有効であるということはよく知られています。現金よりも不動産を保有するほうが、相続税を減らせます。また、通常の不動産よりも賃貸向け不動産のほうが、評価額が下がるため、より相続税を減らすことができるのです。

相続税の課税対象となる土地の時価は、地価公示価格(適性な市場価格水準)ではなく、相続税路線価ベースで評価されます。

また、土地の保有者が上に立っている建物も保有しており、かつ、その建物が賃貸に供されている場合には、「貸家建付地の評価減」が適用されるため、より評価額が下がるという仕組みです。

土地の公示価格を100とすると、それぞれの評価額の大まかなイメージは、以下のようになっています。

土地の評価額評価額
地価公示価格100
相続税路線価約80
貸家建付地約65

貸家建付地の正確な計算は「自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」で計算します。

賃貸割合とは、相続が課税されるタイミングで、実際に賃貸に供されている貸家の割合のことを言います。つまり、空室率が低いほど「賃貸割合」が上がるため、結果的に「貸家建付地」の評価が下がり、相続税を抑えられるという仕組みです。

任意組合型は、評価額が一番低くなる「貸家建付地」を実質保有していることになるるため、現金で相続を行うよりも相続税を低く抑えられることが大きなメリットとなっています。

任意組合型に特化した「Good Com Fund」

不動産クラウドファンディングサービスの「Good Com Fund」は、任意組合型の不動産クラウドファンディングに特化しているため、どのファンドに投資をしても、相続税対策を行うことが可能です。

「Good Com Fund」の運営会社である株式会社グッドコムアセットは東証一部上場企業で信頼性が高いこと、資産価値が高い分譲マンションや投資用マンションに投資をしていること、長期運用が前提のため、安定した長期収入が見込めることが「Good Com Fund」のファンドの大きな魅力となっています。

「Good Com Fund」の投資最小単位は10万円からとなっており、最低申込口数はファンドにより異なります。また、申込口数に上限はないため、まとまった金額を投資して相続税対策をすることが可能です。

ただし、任意組合型の分配金は雑所得ではなく「不動産所得」として扱われます。匿名型のクラウドファンディングのように源泉徴収がないため、毎年確定申告を行うようにしましょう。

まとめ

不動産クラウドファンディングの分配金は「雑所得」となり、税金がかかります。ただし、分配金は源泉徴収されているため、年間の雑所得が20万円以下の場合は、確定申告の必要はありません。

確定申告が必要な人は、年収が2,000万円以上の人、青色申告の人、ふるさと納税や医療費控除を受けたい人です。また、所得税率が「源泉徴収率の20.42%」よりも低い人は、税金が引かれすぎていることになるため、確定申告をすれば還付されます。

不動産クラウドファンディングの任意組合型は相続税対策もできますので、うまく活用してみてください。

LIFULL不動産クラウドファンディング編集部
この記事を書いた人

LIFULL不動産クラウドファンディング編集部

金融分野全般に視野が広いライターと、不動産クラウドファンディングに精通した校閲メンバーにて構成。投資家目線のわかりやすい記事を届けることをモットーに、不動産クラウドファンディングを中心とした投資お役立ち情報をお届けします。

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